ニュージーランドの看護師(RN)は、学士相当と1,800時間の経験が条件。独自の試験は、オーストラリアの登録があれば免除されます
ニュージーランドで看護師として働きたいと考えて、「日本の免許はそのまま使えるのか」「専門学校卒でもなれるのか」「ワーホリのあいだに働けるのか」と調べている人のための記事です。先に答えを並べると、日本の看護師免許をニュージーランドの登録に書き換える手続きはありません。登録を出すのは看護評議会(Nursing Council of New Zealand)で、登録看護師(RN)の条件は看護の学士かそれと同等の資格と、免許を取ってから1,800時間以上の実務です。日本で教育を受けた人は、理論試験(120問。新宿と大阪で受けられます)と、クライストチャーチでしか受けられない実技試験の両方に合格しなければなりません。NCLEXは使われていません。ただし、オーストラリアの登録を持っている人は、試験なしで登録できます——そのオーストラリアのRNの筆記が、NCLEX-RNです。評議会・移民局・保健当局の原文に当たり、確かめたことを順に並べます。
1. 登録を出すのは看護評議会。日本の免許は書き換えられません
ニュージーランドで「看護師」を名乗って働くには、看護評議会の登録と、毎年更新する実務証明書(APC)が要ります。評議会は、外国の規制機関にいま登録されていて、評議会の要件を満たす人が申請できるとしています。申請は一件ずつ審査され、国ごとに自動で認める仕組みはありません。
ニュージーランドの看護は、外国で資格を取った人に大きく支えられています。評議会の2026年6月の四半期データでは、実務証明書を持つ看護師は80,960人。そのうち外国で資格を取った看護師は35,206人で43.5%、登録看護師に限ると45%です。2024年度(2025年3月までの1年)に新しく登録された外国資格の看護師は14,364人で、インド9,792人、フィリピン2,395人、イギリス342人、アメリカ313人、シンガポール182人の順でした。
日本はこの表で「その他」に入っていて、人数は分かりません。国別の数字が最後に公表されたのは2023年3月末の統計で、ニュージーランドで働く看護師のうち日本で資格を取った人は登録看護師36人と、Enrolled Nurse(後で説明する別の区分)3人でした。外務省の統計で、ニュージーランドに住む日本人は21,471人(2025年10月)です。
2. RNは「学士かそれと同等」。届かなければEnrolled Nurseの審査に回ります
評議会の要件のページは、学歴についてこう書いています。
- 登録看護師(Registered Nurse):免許の取得につながった資格が、看護の学士(またはそれと同等)か、看護の修士であること
- Enrolled Nurse:Enrolled Nursingのディプロマか、それに相当する資格。登録看護師とは別の区分で、公立病院の給与表も別(年 NZ$71,682〜87,433)
評議会のサイトにある自己診断ツールは、最初の質問でここを分けます。「ニュージーランドの看護学士と同等以上の資格を持っている」を選べない人は、Enrolled Nurseの質問に進み、そこでも当てはまらなければ「ニュージーランドでは看護師として登録できません」と表示されます。
日本の3年課程の看護専門学校を卒業して得られるのは専門士で、学士ではありません。評議会は「ディプロマや学位をニュージーランドの看護の資格と比べるために、追加の資料を求めることがある」と書くだけで、国や学校の種類ごとの一覧は出していません。つまり、専門学校卒の人がRNとして認められるかは、申請して審査を受けるまで分かりません。厚生労働省の2025年度の調査では、看護師の課程を出た人のうち大学は24,492人でおよそ半分。残りの半分にあたる3年課程の養成所(22,376人)と短大(808人)の卒業生は、この審査の結果しだいになります。
専門学校を出てから、通信制の大学や学位授与機構の審査で学士を取った人もいます。評議会の文面は「免許の取得につながった資格」が学士であることを求めていて、後から取った学士がそれに当たるかは書かれていません。書類確認をするTruMeritは「最初の資格が学位でない場合の、その後の看護教育(RNから学士への課程など)」の書類も集めるとしているので、提出はできます。認めるかどうかを決めるのは評議会です。
3. 免許を取ってから1,800時間。新卒では申請できません
もう一つの入口の条件が実務経験です。評議会は、登録後に看護師として1,800時間以上働いたことを、TruMeritへの申告で示すよう求めています。週40時間で数えると45週、フルタイムでおよそ1年です。
- 1,800時間に届く前にTruMeritへ申し込むと、申請は遅れ、追加の確認資料を求められる。届いてから申し込むよう、評議会が書いている
- 登録後の経験がまったく無い人は、申請できない
- その実務が10年より前のものなら、追加の説明を求められることがある
- 母国の免許が、申請のときに有効であること。過去10年に持っていた免許はすべて、免許を出した機関からTruMeritへ直接、確認の書類を送ってもらう
日本で免許を取ってすぐ、あるいは臨床を離れて長い人は、まずここで止まります。
4. 手続きの流れと費用——合計およそ45万円
評議会へ直接申し込むことはできません。最初の窓口はアメリカのTruMerit(旧CGFNS)です。
- TruMeritで書類を確認する——US$380(約5万9,800円)。本人確認、免許、学歴、英語の成績、1,800時間の申告。書類がそろってから報告書ができるまで約30日。申し込みは12か月で失効する。本人が訳した書類は受け付けない(TruMeritに頼むと1ページ US$85)
- 看護評議会に登録を申請する——NZ$485(約4万3,000円)。TruMeritの報告書を評議会へ送ってから30日以内に申請する
- オンライン講座を2つ受ける——無料。ニュージーランドの文化的に安全な看護と、ワイタンギ条約の入門
- 犯罪経歴の確認——1か国 A$155(約1万7,000円)。過去7年に12か月以上住んだ国すべてが対象
- 理論試験——NZ$140(約1万2,400円)。5章
- 準備講座(2日)と実技試験(OSCE)——NZ$500+NZ$3,000(合わせて約31万円)。6章
- 登録、そして実務証明書(APC)——1年分 NZ$130(約1万1,500円)
どこも1回で通ったとして、合計は NZ$4,255+US$380+A$155 で約45万4,000円です。評議会は「支払った料金はどれも返金しない」としています。ここに、英語の試験の受験料、書類の翻訳、クライストチャーチまでの渡航と滞在、ビザの費用が加わります。
時間もかかります。評議会の年次報告によると、2024年度に理論試験と実技試験の道で登録された人は、評議会への申請から登録まで中央値で208営業日でした。TruMeritの確認にかかる期間は、この数字に含まれていません。
5. 理論試験——120問・165分。新宿と大阪で受けられます
筆記にあたるのが、Pearson VUEの会場でコンピューターで受ける理論試験です。評議会のハンドブック(2025年9月版)から、RN向けの中身を並べます。
- Part A 薬の安全:12問・30分
- Part B 看護の知識:108問・135分
- すべて多肢選択式で、正解は1つ。計算が要る問題には、画面に電卓が出る
- 結果は「合格」か「不合格」だけで、合格の基準になる点数は公表されていない
- 招待のメールから6か月以内に合格すること。過ぎると申請が閉じられる
- 3回まで。次の受験までの待ち期間は無い。片方のPartだけ落ちたら、その部分だけ受け直す(Part A NZ$32・Part B NZ$108)
会場は「ニュージーランドを含む多くの国のPearson VUE会場」とだけ書かれています。Pearson VUEの会場検索でこの試験を指定して調べると、日本では新宿と大阪の会場が出てきました(2026年10月1日)。NCLEXを日本で受けるときと同じ2か所です。理論試験までは、日本にいながら進められます。
6. 実技試験(OSCE)——クライストチャーチでしか受けられません
理論試験に合格すると、評議会から実技試験の招待が届きます。
- 10のステーションを順に回る。1つ12分(準備2分・課題8分・移動2分)
- 会場は南島クライストチャーチの Nurse Maude Simulation and Assessment Centre。評議会が認めた会場はここだけ
- その前に、カンタベリー大学で2日間の準備講座(ふつうは試験の直前の月曜と火曜、8時30分〜15時)
- 最初の招待から18か月以内に合格すること。3回までで、受け直しは1回 NZ$3,000
- 結果は6週間以内に、合格か不合格で届く
民間の対策講座について、評議会は「承認も推薦もしていない」と明記しています。
受けに行くためのビザとして、移民局は「Occupational Registration Visitor Visa」を案内しています。外国で資格を取った看護師がこの実技試験を受けるための滞在に使えるビザで、滞在は3か月まで、料金は NZ$441 から。評議会が出す「登録手続きの対象であり、英語を含む要件を済ませている」という書面と、月 NZ$1,000 の滞在費の証明が要ります。日本国籍の人がニュージーランドの外から申請する場合は、両国の取り決めでビザの申請料が免除され、払うのは旅行者向けの負担金 NZ$100(約8,900円)だけだと、移民局の料金案内にあります。
7. 英語——IELTSは7(ライティング6.5)。TOEFLとPTEは使えません
- IELTS Academic:リスニング・リーディング・スピーキングがそれぞれ7、ライティングは6.5
- OET:リスニング・リーディング・スピーキング 350、ライティング 300
- 複数回の成績を合わせてよい。ただし最初の受験から12か月以内にそろえ、すべての受験が申請前3年以内であること。IELTSとOETを混ぜることはできない
- 評議会が認める試験はこの2つだけ。PTEは「受け付けない」と書かれ、TOEFLは一覧にない。自宅で受けるオンライン版も不可
英語で看護教育を受けた人(イギリス・アイルランド・シンガポール・カナダ・アメリカ)と、英語の試験に合格して登録した人(イギリス・アイルランド・カナダ・アメリカ)には、成績の代わりになる道がありますが、日本の学校を出たことで英語の試験が免除されることはありません。ほかの国の点数は、IELTS・TOEFLの点数の記事にまとめてあります。
8. アメリカの免許では試験は減りません。オーストラリアの登録なら、試験なしです
「アメリカの免許を取って働けば、ニュージーランドの試験が免除される」という話を見かけます。自己診断ツールの分かれ道を順にたどると、そうはなっていません。試験を受けなくてよい可能性があるのは、次の3つをすべて満たす人です。
- 免許につながった看護教育を、アメリカ・イギリス・アイルランド・シンガポール・カナダのオンタリオ州かBC州で受けた
- そのどこかで、いま登録している
- そのどこかで、過去10年に登録看護師として1,800時間以上働いた
決め手は1つ目の「教育を受けた場所」です。日本の学校を出た人は、アメリカで免許を取って何年働いていても、ツールでは「理論試験と実技試験を受ける必要がある」に行き着きます。評議会のページとハンドブックに、NCLEXという言葉は一度も出てきません。
例外がオーストラリアです。両国には相互承認の法律(Trans-Tasman Mutual Recognition Act 1997)があり、オーストラリアで登録している人は、届け出ればニュージーランドでも同じ職業に登録される権利があると定めています(15条)。資格についてのニュージーランドの法令はこの人たちには適用されず、当局は届け出から1か月以内に登録・延期・拒否のどれかを決めなければなりません(20条)。断れるのは、届け出に嘘や不備があるときと、職業が同等でないときだけです(22条)。評議会の案内はこうなっています。
- オンラインで申請。料金は NZ$340(約3万円)。目安は10営業日
- TruMeritの書類確認は不要。英語の成績も不要。登録の内容は評議会がAhpraに直接確かめる
- 働く場などについて条件が付くことがある
- 2024年度にこの道で登録されたのは311人。申請から登録までの中央値は9営業日
そして、オーストラリアでRNとして登録するときの筆記試験はNCLEX-RNです。日本で教育を受けた人の多くは、NCLEX-RNと実技試験(AUD 4,000・約44万円)の道になります(オーストラリアの記事)。つまり、ニュージーランド自身はNCLEXを使いませんが、NCLEXを通ってオーストラリアで登録した人には、ニュージーランドの登録は NZ$340 の申請で開きます。オーストラリアとニュージーランドの両方を考えている人には、覚えておく価値のある順番です。
この制度は逆向きにも働きます。Ahpraは、ニュージーランドで有効な実務証明書を持つ人は同じ法律でオーストラリアの登録を申請でき、30日以内に審査すると案内しています。Ahpraの年次報告では、2025年6月までの1年に新しく登録された外国資格の看護師16,155人のうち、12,037人がこの相互承認によるものでした。ニュージーランドの保健省の資料は、2024年4月からの9か月で、外国資格の看護師13,087人が、オーストラリアで登録するための証明を評議会に求めたとしています。評議会が2025年8月に出した報告書は、ニュージーランドが「踏み石」になっていると書きました。これが、次の章の背景です。
オーストラリアの登録に要る筆記は、
NCLEX-RNです。
どんな英語で、何を聞かれる試験なのか。無料の10問で確かめられます。問題は本番どおり英語で出て、解説は日本語の文に英語の医療用語を残した日英混合です。
9. 登録できても、仕事があるとは限りません
ここ数年で、状況は大きく変わりました。評議会への外国からの申請は、2023年度に24,443件まで増え、2024年度は6,680件に減りました。その間に登録された人が国内の求人を上回ったことを、当局自身が書いています。
- 看護評議会(申請者向けのページ):「最近、多くの外国資格の看護師が雇われたので、需要は以前より低い。精神保健・依存症など一部の専門や経験を除く」。申請や渡航の前に、求人を調べるよう勧める。評議会は採用に関わらない
- Health New Zealand(大臣向けの説明資料・2025年4月):「いま、ニュージーランドには求人の数より多い登録看護師がいる」
- Health New Zealandの人材計画:一般の看護師の欠員は埋まり、必要な数より多い可能性がある。不足が残るのは精神保健・依存症、集中治療、地方や専門の職
- 評議会の四半期データ(2026年6月):実務証明書を持つ看護師の約13%は、ニュージーランドで実際には働いていない。外国資格の看護師は1年で3,549人(9%)減った
人材計画には、外国で資格を取った看護師のうち3年後もニュージーランドで働いているのは71%、という数字もあります。登録はあくまで働くための資格で、採用は別の話です。順番としては、評議会が勧めるとおり、費用をかける前に求人を見るのが先になります。
10. ビザ——永住権の一覧に看護師はあります。ワーホリは「恒久的な仕事」が不可です
ここは制度の事実だけを並べます。
- グリーンリスト:登録看護師は、どの分野も「Tier 1」で、永住権を直接申請できる職種(Straight to Residence)に入っている。条件は、看護評議会の登録、認定を受けた雇い主のもとで働いているかその内定があること、時給 NZ$35.00 以上
- Straight to Residence Visa:申請の時点で55歳以下。英語は IELTS 6.5 など。料金は NZ$6,450 から(約57万円。日本国籍の人が国外から申請する場合は、取り決めで申請料が免除)。審査は80%が3.5か月以内
- Accredited Employer Work Visa:認定を受けた雇い主の仕事に就くための就労ビザ。看護師のような職では最長5年。その雇い主に結びつく
- ワーキングホリデー:日本国籍の18〜30歳、12か月まで。働いてよいが、移民局は「このビザで恒久的な仕事に就くことはできない」と書いている。2026年4月20日からは、働くなら雇い主に雇われる形に限る、という条件も付いた
ワーホリで来て看護師として働けるか、という問いに、移民局のページは直接は答えていません。確かなのは、ビザの種類に関係なく、看護師として働くには評議会の登録が要ることです。ここまでの条件(学士相当・1,800時間・英語・2つの試験)は、ワーホリでも同じです。公立病院の給与表では、登録看護師の1段目の時給は NZ$37.23 で、グリーンリストの NZ$35.00 を上回っています。
11. 給料——公立病院は給与表で決まっています
公立病院の看護師の給料を決めているのは、病院を運営するHealth New Zealandと、NZNO(看護師の組合)が結んだ協約です。いまの協約は2026年3月から2027年10月までで、登録看護師は7段階です。
- 1段目(新卒)NZ$77,667(約689万円)から、7段目 NZ$109,407(約971万円)まで。2027年3月2日に2%上がる
- 1〜5段目は毎年1段ずつ上がる。6・7段目も毎年で、勤務に問題がないことが条件
- 時給は年俸を2,086で割った額。夜勤(20時から夜勤の終わりまで)は25%、週末は50%、祝日は100%が上乗せされる
- 勤務は2週間で80時間。年次休暇は4週間(5年勤めると5週間)
気をつけたいのは、採用されたときに何段目から始まるかです。協約は、これまでの看護の経験を「雇い主が算入できる」と書いていて、必ず算入するとは書いていません。国外の経験についての条文もありません。日本での経験年数がそのまま段に反映されるかは、採用のときに確かめることになります。所得税は段階式で、年 NZ$78,100 を超えた分には33%がかかります。ほかの国の政府統計と並べるときの注意は、海外の看護師の年収の記事にあります。
12. 同じ英語の試験の1問——薬の安全
ニュージーランドの理論試験は、最初の30分がまるごと「薬の安全」です。与薬の誤りにどう対応するかは、NCLEXでも繰り返し問われます。オーストラリアの筆記でもあるNCLEXの形式の問題を、1つ置きます。
During shift change, the oncoming nurse notices that the graduate nurse administered 30 units of subcutaneous insulin glargine instead of the prescribed 3 units. What should the oncoming nurse do first?
勤務交代のとき、次の勤務の看護師が、新人看護師がインスリン グラルギンを指示の3単位ではなく30単位皮下注射していたことに気づいた。次の勤務の看護師が最初にすべきことはどれか。
- Complete an occurrence report and notify the nurse managerインシデントの報告書を書き、看護師長に知らせる
- Assess the client's blood glucose and notify the health care provider患者の血糖値を確かめ、医師(医療提供者)に報告する
- Give the client a carbohydrate snack and recheck the glucose in 1 hour炭水化物の軽食をとってもらい、1時間後に血糖を測り直す
- Inform the graduate nurse of the error before that nurse leaves the unitその新人看護師が病棟を出る前に、誤りを本人に伝える
正解:2
与薬の誤りに気づいたとき、最初に守るのは患者の安全です。10倍の量のインスリンが入っているので、まずblood glucose(血糖値)と症状を確かめ、health care provider(医師などの医療提供者)に報告します。追加の治療や観察が要るかを決めるのは、その報告を受けた側です。
1の報告書と看護師長への連絡は必要ですが、患者の状態を確かめた後です。3は、血糖値を測らずに対応を決めている点が誤り。glargine(グラルギン=長く効くインスリン)の過量では低血糖が遅れて出て長く続くことがあり、軽食と1時間後の再検だけでは足りないかもしれません。4の本人への伝達も大切ですが、順番は患者の後です。
ここがポイント:4つの選択肢はどれも「やること」です。問われているのは順番で、書類と人への対応は、患者を確かめて報告した後に来ます。
出典:NCLEX BANK / 管理・リーダーシップ ⚖️ Ethical/Legal #2 Q4
NCLEX BANKでは、どの問題にもこの形の解説が付きます。用語は英語、理由は日本語です。「最初に何をするか」を聞かれたときの解き方は、優先順位の記事に書きました。
まとめ
- 日本の看護師免許をニュージーランドの登録に書き換える手続きはない。登録を出すのは看護評議会で、一件ずつ審査する
- RNは看護の学士かそれと同等が条件。届かないと判断されるとEnrolled Nurseの審査に回る。専門学校卒がどう評価されるかの一覧は無い
- 登録後1,800時間の実務が必須。経験ゼロでは申請できない
- 流れは、TruMeritの書類確認(US$380)→評議会へ申請(NZ$485)→理論試験→実技試験→登録。合計およそ45万円で、返金なし。申請から登録まで中央値208営業日
- 理論試験は120問・165分(薬の安全12問+看護の知識108問)。新宿と大阪で受けられる。6か月以内・3回まで
- 実技試験はクライストチャーチだけ。10ステーション、NZ$3,000、18か月以内・3回まで
- 英語はIELTS Academic 7(ライティング6.5)かOET。TOEFLとPTEは使えない
- NCLEXは使われていない。アメリカの免許と経験があっても、日本で教育を受けた人の試験は免除されない
- オーストラリアの登録があれば、試験なし・NZ$340で登録できる(相互承認)。そのオーストラリアの筆記がNCLEX-RN
- 評議会もHealth New Zealandも、いまは看護師の求人が少ないと書いている。登録看護師は永住権を直接申請できる職種の一覧にあるが、条件は評議会の登録と雇い主の内定
よくある質問
日本の看護師免許で、ニュージーランドで働けますか?
日本の免許を持っているだけで登録に切り替わる仕組みはありません。ニュージーランドで看護師として働くには、看護評議会(Nursing Council of New Zealand)の登録と実務証明書が必要です。日本で教育を受けた人は、TruMeritで書類の確認を受け、評議会に申請し、理論試験(120問・新宿と大阪でも受験可)とクライストチャーチでの実技試験(OSCE)に合格して登録します。日本の免許は「いま母国で登録されていること」の証明として使われます。
看護専門学校卒でも、ニュージーランドの看護師になれますか?
登録看護師(RN)の条件は、免許の取得につながった資格が看護の学士かそれと同等であることです。評議会は国や学校の種類ごとの一覧を出しておらず、持っている資格がニュージーランドのどの資格に当たるかを一人ずつ審査します。学士と同等と認められない場合は、別の区分であるEnrolled Nurseの審査に回ります。どちらの区分でも、登録後1,800時間以上の実務経験が必要です。
NCLEXに合格していると、ニュージーランドで何か変わりますか?
ニュージーランドの看護評議会はNCLEXを使っておらず、合格だけで試験が免除されることはありません。アメリカなど6つの国と地域で、教育も登録も1,800時間以上の実務も済ませた人には試験が不要になる道がありますが、日本で教育を受けた人は対象外です。一方、オーストラリアで登録している看護師は、相互承認の法律により、試験も書類確認もなく NZ$340 の申請で登録できます。オーストラリアのRNの筆記試験はNCLEX-RNなので、NCLEXからオーストラリアの登録を経てニュージーランドへ、という順番は成り立ちます。
学歴・母国の登録・1,800時間・試験が不要になりうる6つの国と地域・英語の点数と合算・PTE・犯罪経歴の確認・オンライン講座:同 Nursing Council requirements、English Language Competence Policy Guidance
料金:同 Registration costs、Fees(Nursing Council of New Zealand (Fees) Notice 2025)、返金なし:同 Frequently asked questions
理論試験:Internationally qualified nurses’ theoretical examination handbook(Version 1.4・2025年9月1日)/会場:Pearson VUE の会場検索(NCNZ)
実技試験と準備講座:Clinical competence assessment handbook(RN・Version 2.4・2026年9月28日)、Competence assessment process、Nurse Maude Simulation and Assessment Centre FAQs
書類確認の料金・期間・翻訳・学歴の書類:TruMerit Credentials Verification Service for the Nursing Council of New Zealand(ncnz.trumerit.org)
看護師の人数・外国資格の割合・働いていない割合:Quarterly Data Report June 2026/国別の新規登録・申請件数・登録までの日数・相互承認の人数:Annual Report 2025/日本で資格を取った人の数:The New Zealand Nursing Workforce 2022–2023 Appendix 5/踏み石:International nurse migration(2025年8月)
相互承認:Trans-Tasman Mutual Recognition Act 1997 第15・20・22条(legislation.govt.nz・2024年5月1日時点の版)、Nursing Council Internationally qualified nurses with Australian registration、Ahpra Information for international practitioners、Ahpra Annual report 2024/25 Table 9
求人の状況:Health New Zealand Aide-Mémoire HNZ00083420(2025年4月)、Health Workforce Plan 2024 看護の分析、保健省 Briefing H2025060083(2025年2月26日)
ビザ:Immigration New Zealand Green List roles、Straight to Residence Visa、Accredited Employer Work Visa、Occupational Registration Visitor Visa、Japan Working Holiday Visa、Fees Guide INZ 1028(2026年5月)
給与表・昇給・採用時の段・時給の計算・割増・勤務時間・休暇:Health New Zealand – NZNO Nursing and Midwifery Collective Agreement(2026年3月1日〜2027年10月31日)8.0.1・8.1.2・8.2・6.1・13.1/所得税:内国歳入庁 Tax rates for individuals
在留邦人数:外務省「海外在留邦人数調査統計」(2025年10月1日現在)/学校種別の卒業者数:厚生労働省「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」(2025年度)
為替:三菱UFJ銀行の2026年9月30日の公表相場(TTSとTTBの中間。1NZドル=88.71円・1米ドル=157.35円・1豪ドル=109.96円)
オーストラリアの登録に要るNCLEX-RNを、10問だけ無料で
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